Japanese
English
論述
椎間関節ブロックによる腰痛の分析
Analysis of Low-back Pain Using Facet Block
細川 昌俊
1
,
加藤 哲也
1
,
横井 秋夫
1
,
安藤 千博
1
,
木原 正義
1
,
橋本 健史
1
,
斉藤 正史
2
Masatoshi Hosokawa
1
1国立東京第二病院整形外科
2国立栃木病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, The 2nd Tokyo National Hospital
キーワード:
椎間関節
,
zygapophyseal joint
,
椎間関節ブロツク
,
facet block
,
椎間関節造影
,
facetography
,
腰痛
,
low-back pain
,
腰部の神経支配
,
innervation of the lumbar spine
Keyword:
椎間関節
,
zygapophyseal joint
,
椎間関節ブロツク
,
facet block
,
椎間関節造影
,
facetography
,
腰痛
,
low-back pain
,
腰部の神経支配
,
innervation of the lumbar spine
pp.939-946
発行日 1988年8月25日
Published Date 1988/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907917
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抄録:腰痛は病理学的変化を基盤として発症することは勿論であるが,神経分布を考えるとき椎間板周辺または椎間関節周辺から発症する腰痛があると思われる.両者を鑑別する目的で,腰痛患者57例89関節に椎間関節ブロックを行った。後屈・寝返り・起立時および正座位のように椎間関節に負荷が増大する動作や姿勢で増強する腰痛に対してはブロック有効例が多く,立位・胡座位・前屈および歩行時の腰痛には無効例が多かった.疾患別での有効性は,急性腰痛症・いわゆる腰痛症・変形性脊椎症・脊椎分離症・脊椎辷り症の順で,椎間板ヘルニアや椎間板症の腰痛には無効例が多かった.しかしながら,同一病名でも動作の種類によって効果が異なり,また,同一動作でも疾患によって効果は必ずしも同一ではなかった.以上の結果は腰痛の治療に際して,病名にとらわれることなく腰痛を増強させる動作や姿勢も考慮に入れて,きめこまかく処方すべきであることを示唆する.
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