Japanese
English
臨床経験
第1腰椎に発生した孤立性骨髄腫の1手術例
A Case of Solitary Myeloma of the Lumbar Spine
佐藤 弘明
1
,
長谷 斉
1
,
渡辺 俊彦
1
,
榊田 喜三郎
1
Hiroaki Sato
1
1京都府立医科大学整形外科教室
1Department of Orthopedic Surgery, Kyoto Prefectural University of Medicine
キーワード:
孤立性骨髄腫
,
solitary myeloma
,
腰椎
,
lumbar spine
Keyword:
孤立性骨髄腫
,
solitary myeloma
,
腰椎
,
lumbar spine
pp.667-670
発行日 1988年5月25日
Published Date 1988/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907868
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抄録:第1腰椎に発生した孤立性骨髄腫を観血的に治療する機会を得たので報告する.症例は44歳の男性で,仕事中荷物を持ち上げた際,突然左腰部に激痛を自覚した.某病院を受診し,当科を紹介された。入院時現症で神経学的所見に異常はなかった.X線像では第1腰椎は圧壊され,骨透亮像と硬化像が混在していた.CTでは椎体および椎弓は,多房性嚢腫状の腫瘍により置き換えられていた.骨シンチでは第1腰椎に一致して集積像があるが他部位に異常集積像はなかった.選択的動脈造影では腫瘍は両側第1腰動脈より豊富に栄養されていた.術前embolization後,椎弓切除,腫瘍摘出による後方除圧術,続いてハリントンS. S. I.による後方固定術を行った.腫瘍は組織学的にplasmocytomaであった,3週間後,再びembolization後,椎体全摘,前方固定術を行い,放射線療法も追加した.術後2年2ヵ月を経過した現在,再発,転移はなく経過良好である.
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