Japanese
English
論述
腰椎変性すべりの発生機序―すべり発生確認例による検討
Pathomechanism for the Development of Degenerative Spondylolisthesis
長総 義弘
1
,
菊地 臣一
1
,
蓮江 光男
2
,
佐藤 信也
3
Yoshihiro Nagaosa
1
1福島県立医科大学整形外科
2日本赤十字社医療センター整形外科
3佐藤整形外科
1Department of Orthopedics, Fukushima Medical College
キーワード:
腰椎
,
lumbar spine
,
変性すべり症
,
degenerative spondylolisthesis
,
発生機序
,
etiology
Keyword:
腰椎
,
lumbar spine
,
変性すべり症
,
degenerative spondylolisthesis
,
発生機序
,
etiology
pp.765-770
発行日 1994年7月25日
Published Date 1994/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908258
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抄録:前方すべり発生を確認した腰椎変性すべり症69例を,長期観察後もすべり発生のみられない不安定腰椎36例および不安定性のない脊椎症27例と比較検討した.すべり発生例では,すべり発生以前から,椎間板変性や椎間不安定性が認められ,さらに,すべり椎における椎弓角や椎間関節傾斜角が大きかった.すべり発生のない症例では,椎間不安定性の有無に関わらず,椎弓角,椎間関節傾斜角が小さかった.したがって,すべりの発生には,後方要素の水平化という素因は必要条件であり,そこへ,前方要素の機能破綻が加わって初めて生じると考えられ,前者がより重要な因子と思われる.
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