Japanese
English
論述
外傷後脊髄空洞症について—5例の自験例を中心に
Post-traumatic Syringomyelia: Report of Five Cases and Review of Literature
柴崎 啓一
1
,
塚原 茂
1
,
吉田 宗人
1
,
大谷 清
1
Keiichi Shibasaki
1
1国立療養所村山病院整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, National Murayama Hospital
キーワード:
外傷後脊髄空洞症
,
post-traumatic syringomyelia
,
脊髄損傷
,
spinal cord injury
,
ミエログラフィー後CTスキャン
,
delayed CTM
,
発生機序
,
pathogenesis
,
空洞クモ膜下腔短絡術
,
syrinx-subarachnoid shunt
Keyword:
外傷後脊髄空洞症
,
post-traumatic syringomyelia
,
脊髄損傷
,
spinal cord injury
,
ミエログラフィー後CTスキャン
,
delayed CTM
,
発生機序
,
pathogenesis
,
空洞クモ膜下腔短絡術
,
syrinx-subarachnoid shunt
pp.567-574
発行日 1988年5月25日
Published Date 1988/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907853
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:最近,外傷後脊髄空洞症の5例を経験した.全例とも対麻痺例であり,受傷後4.5年から22年に発症していた.クシャミなどの腹圧上昇機転が契機となって発症した症例が2例見られていた.診断はmyelography,delayed CTM及びMRIによりなされたが,1例ではsyrinx直接穿刺によるsyringographyも診断に有効であった.治療はsyrinx-subarachnoid shuntにより行ったが,1例を除きdrainageはそれぞれ頭・尾側クモ膜下腔に各1本ずつ留置した.全例とも術後成績は良好である.
以上の臨床経験をもとに外傷後脊髄空洞症に関する若干の知見を報告し,更に,文献的考察も加えて本疾患の概要に就いて紹介した.
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.