Japanese
English
シンポジウム 脊髄損傷の神経病理とMRI画像
外傷性脊髄空洞症の画像と臨床像
A Clinical and Radiological Study on Traumatic Syringomyelia
岩崎 喜信
1
,
飛騨 一利
1
,
小柳 泉
1
,
今村 博幸
1
,
布村 充
1
,
阿部 弘
1
,
秋野 実
2
,
井須 豊彦
3
Yoshinobu Iwasaki
1
1北海道大学医学部脳神経外科
2札幌麻生脳神経外科病院
3釧路労災病院脳神経外科
1Department of Neurological Surgery, Hokkaido University School of Medicine
キーワード:
脊髄損傷
,
spinal cord injury
,
脊髄空洞症
,
syringomyelia
Keyword:
脊髄損傷
,
spinal cord injury
,
脊髄空洞症
,
syringomyelia
pp.1183-1189
発行日 1991年10月25日
Published Date 1991/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900449
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抄録:外傷性脊髄空洞症の臨床像と画像ならびに外科的治療につき検討を加えた.脊髄損傷慢性期において新たな症状,特に上肢の運動知覚障害の発現または症状の増悪,上肢または後頸部の限局痛が見られた場合は脊髄空洞症の存在を疑うべきであろう.上肢症状は左右いずれかに偏在することが多く,MRI上も空洞は中心部に存在せず,やはり偏在していることより,空洞の成因として中心管拡大説は否定的である,画像診断にはMRIが最も有効であり,空洞の形態や,くも膜癒着の状態も観察し得る.空洞発生メカニズムにおいては損傷部のcystic necrosisおよびcavitationの形成と脊髄のくも膜癒着,または肥厚が大いに関与していると考えられた.
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