Japanese
English
論述
発育期における椎弓切除後の脊柱変形に関する臨床的検討—小児脊髄腫瘍例による検索
Clinical Study on Postlaminectomy Spinal Deformity in Childhood: with Special Reference to Spinal-CordTumor Cases
中田 好則
1
,
井上 駿一
1
,
北原 宏
1
,
後藤 澄雄
1
,
南 昌平
1
,
平野 彰一
1
,
木元 正史
1
Yoshinori Nakata
1
1千葉大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopedics, School of Medicine, Chiba University
キーワード:
発育期
,
childhood
,
椎弓切除
,
laminectomy
,
脊柱変形
,
spinal deformity
,
脊髄腫瘍
,
spinal cord tumor
Keyword:
発育期
,
childhood
,
椎弓切除
,
laminectomy
,
脊柱変形
,
spinal deformity
,
脊髄腫瘍
,
spinal cord tumor
pp.575-582
発行日 1988年5月25日
Published Date 1988/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907854
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抄録:発育期の椎弓切除後の脊柱変形,特にpostlaminectomy kyphosisには,高度変形に至る例があり臨床上重要な問題である.今回1959年より1985年までに教室においてlaminectomyを施行した小児脊髄腫瘍29例中,追跡し得た男性8例,女性10例計18例を対象とし脊柱変形の発生進展の臨床的検討を行った.その結果kyphoscoliosis 6例,kyphosis 2例,scoliosis 1例を認めた.脊柱変形は15歳以下および頸椎部より胸腰椎移行部間でのlaminectomy施行例に認め,腰椎部施行例には認めなかった.kyphosisの発生はlaminectomyの部位に一致しており神経麻痺との関連はなかった.scoliosisではlaminectomyの部位より下位に発生しており,また神経麻痺との関連が示唆され,両者の変形には異なった発生因子が関与していると思われた.またosteoplastic laminectomyやlaminectomyと同時に施行したposterior instrumentation例において変形の進行は緩徐であった.
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