Japanese
English
論述
関節近傍および四肢末梢に発生した軟部肉腫に対する患肢温存手術の経験
Limb Salvage Operation for Soft Tissue Sarcoma Arising from Distal Extremitie and around the Joint
土谷 一晃
1
,
高橋 寛
1
,
安田 ゆりか
1
,
鳥畑 秀子
1
,
茂手木 三男
1
,
丸山 優
2
,
沢泉 雅之
2
,
亀田 典章
3
,
蛭田 啓之
3
Kazuaki Tsuchiya
1
1東邦大学医学部整形外科
2東邦大学医学部形成外科
3東邦大学医学部佐倉病院病理
1Department of Orthopaedic Surgery, Toho University School of Medicine
キーワード:
soft tissue sarcoma
,
軟部肉腫
,
limb salvage operation
,
患肢温存手術
,
distal extremities
,
四肢未梢
Keyword:
soft tissue sarcoma
,
軟部肉腫
,
limb salvage operation
,
患肢温存手術
,
distal extremities
,
四肢未梢
pp.1001-1008
発行日 1997年9月25日
Published Date 1997/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902250
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:当科で患肢温存手術を行った肘関節,前腕,足などの軟部肉腫について治療上の問題点を検討した.症例は術前診断でadequate wide marginの獲得が可能,あるいはそれ以下でも術前療法有効と診断された13例で,病理組織診断はMFH4例,滑膜肉腫2例などであった.発生部位は足・足趾,前腕各4例などで,筋肉内腫瘍8例,皮下腫瘍5例であり,腫瘍の大きさは平均5.8cmであった.広範切除後,11例に有茎または遊離皮弁による再建を行った.切除縁評価はwide margin 11例,intralesional margin 2例,平均33カ月の経過で再発は1例,CDFI0例,NED1例,他因死2例であり,機能評価は平均で上肢26.7点,下肢27.0点であった.四肢末梢でも画像所見,局所可動性などを参考に,筋膜,関節包などをバリアーとしてadequate wide marginの設定が可能であれば患肢温存を検討すべきである.上肢の場合,機能保持のため緻密な切除縁の設定が必要で再建法の工夫が今後の課題と考えられる.
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.