Japanese
English
論述
仙骨腫瘍の診断上の問題点
Diagnostic Problems in Sacral Tumors
大幸 俊三
1
,
矢作 宏
1
,
保田 勉
1
,
川野 寿
1
,
小林 定夫
1
,
鳥山 貞宜
1
Shunzo Osaka
1
1日本大学医学部整形外科学教室
1The Department of Orthopaedic Surgery, Nihon University School of Medicine
キーワード:
sacral tumor
,
diagnosis
,
problem
Keyword:
sacral tumor
,
diagnosis
,
problem
pp.1048-1054
発行日 1987年9月25日
Published Date 1987/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907691
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抄録:仙骨に発生する骨腫瘍は稀であり,単純X線像で異常を読影することは困難で,誤診が多い.我々は最近の3年間(1983-1985)に当科および関連病院において,11例の仙骨腫瘍を経験したので,診断上の問題点を検討する.11例の内訳は癌骨転移が5例,癌骨侵蝕が2例,原発性骨腫瘍は3例であった.仙骨腫瘍の診断が得られた最終検査および診断法として,CT-scanが6例,直腸指診が2例,単純X線像が2例,脊髄造影と骨シンチグラムがそれぞれ1例で,その他,手術時に発見されたものが1例あった.これらの検査をretrospectiveにみて,その有効度を検討するとCT-scanが9/10,直腸指診が6/8,骨シンチグラムが5/7,脊髄造影像が3/5,単純X線像が6/11で,CT-scanが最も有効であった.臨床的に仙骨腫瘍が疑われた場合,まず,直腸指診を行い,CT-scanで確認することが必要である.
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