Japanese
English
論述
末梢神経Schwannoma 105例の臨床病理学的検討
A Clinico-pathological Study on 105 Cases of Schwannoma Developed in the Peripheral Nerve
真鍋 淳
1
,
川口 智義
1
,
網野 勝久
1
,
松本 誠一
1
,
北川 知行
2
,
町並 陸生
2
,
都竹 正文
3
,
古屋 光太郎
4
,
和田 成仁
4
,
磯辺 靖
4
,
多湖 光宗
4
Jun Manabe
1
1癌研究会付属病院整形外科
2癌研究会付属病院病理
3癌研究会付属病院細胞診部
4東京医科歯科大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Cancer Institute Hospital
キーワード:
schwannoma
,
末梢神経
,
peripheral nerve
,
臨床病理学的検討
,
clinico-pathological study
Keyword:
schwannoma
,
末梢神経
,
peripheral nerve
,
臨床病理学的検討
,
clinico-pathological study
pp.1035-1046
発行日 1987年9月25日
Published Date 1987/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907690
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抄録:最近7年間に経験した末梢神経schwannoma105例について検討した.症例は男48例女57例で平均年齢は49歳(17歳〜84歳)であった.単発例が90%,多発例が10%で,腫瘍の大きさは5cm以下のものが90%であった.症状として自発痛は4%と稀であったが圧痛は69%に認めた.Xerographyは82例に行い66%が筋間腫瘤像を呈した.腫瘍割面では中心部にAntoni A周辺部にAntoni Bを示す傾向がみられた.超音波,CT,Angiographyにおいてこの組織像を反映した特徴的二相パターンが約1/3症例に認められ診断的意義が大きいと思われた.穿刺細胞診は50例に行いclass IIが68%と多かったが,class IIIが5例(10%),class IVが1例(2%)にみられ,また迅速診断でも悪性と誤られ易い症例がみられた.しかし臨床所見,画像所見,細胞診を総合することにより術前正診率は96%であった.治療は悪性を疑ったもの以外,全例通常の神経を温存した摘出術を行い再発や神経障害はなく経過良好であった.
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