Japanese
English
論述
脊髄鏡検査—特に癒着性蜘蛛膜炎との関連における
Myeloscopy with Special Reference to Aseptic Adhesive Arachnoidits
大井 淑雄
1
,
三田 冨士雄
1
,
佐藤 悠吉
1
Yoshio Ooi
1
1自治医科大学整形外科・リハビリテーションセンター
1Department of Orthopaedic Surgery, Jichi Medical School
キーワード:
癒着性蜘蛛膜炎
,
脊髄膜炎
,
adhesive arachnoiditis
,
脊髄鏡検査
,
myeloscopy
,
馬尾神経
,
cauda equina
,
脊柱管狭窄症
,
spinal canal stenosis
,
椎弓切除術
,
laminectomy
Keyword:
癒着性蜘蛛膜炎
,
脊髄膜炎
,
adhesive arachnoiditis
,
脊髄鏡検査
,
myeloscopy
,
馬尾神経
,
cauda equina
,
脊柱管狭窄症
,
spinal canal stenosis
,
椎弓切除術
,
laminectomy
pp.130-139
発行日 1987年2月25日
Published Date 1987/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907552
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抄録:癒着性蜘蛛膜炎の臨床像,X線像(ミエログラム)との関連において脊髄鏡検査myeloscopyの有用性を検討した.癒着性蜘蛛膜炎は元来医原性の性格が強い疾患と考えられ,多くはミエログラフィー後とか,椎弓切除術後の頑固な腰痛に対して消極的につけられて来た診断名と考えられる.ところが脊柱管狭窄症など新しいdiagnostic criteriaが出現するに及びこの姿勢はますます強まったかに見える.しかし,かつてEpstein5)がすでに1970年代に説いたように脊柱管狭窄症には癒着性蜘蛛膜炎の変化がよく見られるのであって,これは脊髄鏡検査ではっきり証明されたのである.かつてのBurtonの分類2)I,II,IIIも脊髄鏡検査をかなり広く行うことにより別の分類に進む可能性もある.ミエログラフィーは癒着性蜘蛛膜炎の診断についてはno single pictureを示すので適さない.直視下に観察する内視鏡検査の利点と欠点について一般論も最後に付記しておく.
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