Japanese
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特集 癒着性くも膜炎の病態と治療法を学ぼう
くも膜下出血後の脊髄癒着性くも膜炎
Spinal Adhesive Arachnoiditis Following Subarachnoid Hemorrhage
金 景成
1
,
森本 大二郎
2
,
國保 倫子
1
,
井須 豊彦
3
Kyongsong KIM
1
,
Daijiro MORIMOTO
2
,
Rinko KOKUBO
1
,
Toyohiko ISU
3
1日本医科大学千葉北総病院脳神経外科
2日本医科大学付属病院脳神経外科
3釧路労災病院脳神経外科
1Department of Neurological Surgery, Chiba Hokuso Hospital, Nippon Medical School
キーワード:
脊髄
,
spine
,
癒着性くも膜炎
,
adhesive arachnoiditis
,
くも膜下出血
,
subarachnoid hemorrhage
Keyword:
脊髄
,
spine
,
癒着性くも膜炎
,
adhesive arachnoiditis
,
くも膜下出血
,
subarachnoid hemorrhage
pp.85-89
発行日 2022年6月24日
Published Date 2022/6/24
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201796
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はじめに
くも膜下出血後の後期合併症として正常圧水頭症が知られているが,その機序は,くも膜下出血による軟膜とくも膜の癒着によりくも膜顆粒の永続的な障害が生じるためと考えられている.脊髄くも膜炎は,外傷や脊髄手術,脊椎麻酔,腫瘍,感染などに関連して起こり得るが,まれにくも膜下出血に関連して発生することがある2,6,16,17).しかしその頻度は低く,その病態や発生に関する詳細な検討はなされていないのが実情である.本稿では,くも膜下出血に続発する脊髄癒着性くも膜炎について解説する.
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