Japanese
English
特集 脊椎・脊髄外科診断学の進歩(第14回日本脊椎外科研究会より)
SPINAL DYSRAPHISM—特に単純CTの診断的価値について
Spinal Dysraphism with Special Reference to Non-contrast Computed Tomography Findings
飛騨 一利
1
,
宮坂 和男
1
,
阿部 悟
1
,
小林 延光
1
,
阿部 弘
2
,
金田 清志
3
,
小柳 知彦
4
Kazutoshi Hida
1
1北海道大学放射線学講座
2北海道大学脳神経外科学講座
3北海道大学整形外科学講座
4北海道大学泌尿器科学講座
1Department of Radiology, Hokkaido University School of Medicine
キーワード:
spinal cord
,
spinal anomaly
,
spinal bifida
,
meningocele
,
computed tomography
Keyword:
spinal cord
,
spinal anomaly
,
spinal bifida
,
meningocele
,
computed tomography
pp.401-406
発行日 1986年4月25日
Published Date 1986/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907393
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抄録:Spinal dysraphismが疑われ,腰仙部皮膚異常を示した31例(第1群)と,それを欠き神経因性膀胱,側彎症などを示した25例(第2群)につき,特に単純CTを行った54例を中心にその診断的価値を検討した.第1群の27例(93%)に脊椎発育異常,25例(86%)に神経軟部組織の異常を認めた.第2群では12例(48%)の脊椎発育異常と3例(12%)の脊髄発育異常を認めた.両群を通じ繋留脊髄が最も高頻度に見られた神経軟部組織異常であり,次いで脂肪腫,髄膜瘤(脊髄髄膜瘤),空洞症の順に頻度が高かった.第2群で脊髄円錐の位置を単純CTで調べたところ,全例良く同定された.その際,CT画像表示のウインドウ幅を狭くし,ウインドウ中心を下げることにより,脊髄の下垂状態が良く観察された.第2群の如き患者のスクリーニング検査法としても,単純CTは有効と考えられた.
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