Japanese
English
シンポジウム 骨肉腫の化学療法
骨肉腫の化学療法—主としてcisplatinを中心とした術前化学療法の意義
Chemotherapy of Osteosarcoma: Effect of Preoperative Chemotherapy with Cisplatin
竹山 信成
1
,
檜垣 昇三
1
,
立石 昭夫
2
,
仲田 実生
2
Shinsei Takeyama
1
1東京大学医学部整形外科学教室
2帝京大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Faculty of Medicine, University of Tokyo
キーワード:
骨肉腫
,
osteosarcoma
,
化学療法
,
chemotherapy
,
シスプラチン
,
cisplatin
,
術前化学療法
,
preoperative chemotherapy
,
患肢温存療法
,
limb salvage
Keyword:
骨肉腫
,
osteosarcoma
,
化学療法
,
chemotherapy
,
シスプラチン
,
cisplatin
,
術前化学療法
,
preoperative chemotherapy
,
患肢温存療法
,
limb salvage
pp.1277-1284
発行日 1985年11月25日
Published Date 1985/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907293
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抄録:骨肉腫の術前化学療法にcisplatinを併用したので,臨床的病理学的に検討を加えて報告した.さらに,症例を選んで患肢温存を試みたので患肢温存症例の成績と術前化学療法の意義について述べた.Cisplatinの投与量は原則として体重当たり3mg/kg/日を1クールとし,2〜3週間隔で3クールの動注または静注を行ない,Methotrexate大量療法や局所灌流法を併用した.症例は16例で,平均15.7歳であった.原発巣に対して臨床症状,単純X線像,血管造影像,血清AI-P値,切除材料の組織像から,約80%の有効率であった.患肢温存手術は7例に行い,うち2例は術後感染と循環障害のために切断した.予後は,初診時に肺転移の2例とcisplatin 1クールのみの1例を除く13例の2年累積生存率は76.7%であった,術前化学療法にcisplatinを併用することによって原発巣に対して有効であり,さらに良好な予後も期待される.
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