Japanese
English
論述
末梢神経鞘腫の治療経験
Treatment of the Peripheral Nerve Schwannoma
鈴木 勝美
1
,
須藤 啓広
1
,
舘 靖彦
1
,
杉山 修一
1
,
藤澤 幸三
1
,
荻原 義郎
1
,
太田 健二
1
,
関口 和夫
2
,
石上 陽一
2
,
加藤 明
3
Katsuyoshi Suzuki
1
1三重大学医学部整形外科
2市立伊勢総合病院整形外科
3築港病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Mie University School of Medicine
キーワード:
末梢神経
,
Peripheral nerve
,
神経鞘腫
,
schwannoma
,
治療
,
treatment
Keyword:
末梢神経
,
Peripheral nerve
,
神経鞘腫
,
schwannoma
,
治療
,
treatment
pp.1165-1170
発行日 1985年10月25日
Published Date 1985/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907275
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抄録:過去10年間の末梢神経鞘腫例がreviewされた.症例は21例(多発例を含めて上肢13例.下肢9例)で,平均年齢は50.4歳,症状初発より手術までの期間は平均3.1年であった.初発症状は無痛性腫瘤が14例,有痛性腫瘤あるいは疼痛が5例,知覚障害が2例であった.初診時の神経学的所見では知覚障害が4例に認められ,運動障害は2例に認められた.術前検査として動脈造影が行われた5例中3例では当初悪性腫瘍が疑われたが,この3例はいずれも腫瘍の最大径が4cm以上の比較的大きな腫瘍であった.また,CT scanが行われた6例ではいずれも腫瘍の解剖学的部位・大きさ・周囲との関係を検討するうえに有効であった.治療に関しては,神経鞘腫は神経幹からの摘出が可能であることは諸家が指摘している通りであり,我々の症例でも神経幹から発生していた17例のうち生検しか行われなかった1例を除く16例では神経を温存したまま腫瘍の摘出が可能であった.
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