Japanese
English
臨床経験
脊柱再建を要した巨大な馬尾神経神経鞘腫の1例
Spinal Reconstruction following Resection of A Giant Cauda Equina Schwannoma
白崎 信己
1
,
冨士 武史
1
,
倉都 滋之
1
,
久保 雅敬
1
,
濱田 秀樹
1
,
川合 省三
2
Nobuki Shirasaki
1
1大阪府立病院整形外科
2大阪府立病院脳神経外科
1Department of Orthopedic Surgery, Osaka Prefectural Hospital
キーワード:
馬尾神経腫瘍
,
cauda equina tumor
,
神経鞘腫
,
schwannoma
,
脊柱再建
,
spinal reconstruction
Keyword:
馬尾神経腫瘍
,
cauda equina tumor
,
神経鞘腫
,
schwannoma
,
脊柱再建
,
spinal reconstruction
pp.651-656
発行日 1988年5月25日
Published Date 1988/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907865
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抄録:高度の椎体侵蝕のために脊柱再建を要した,巨大な馬尾神経神経鞘腫の1例を経験した.症例は44歳女性で,昭和44年,腫瘍切除術を受けたが,術後より右下肢の筋萎縮,知覚鈍麻が残存した.昭和60年5月,腰痛の増強を主訴として来院した.画像診断にて,L4〜S2の椎弓,椎体への腫瘍の広範な侵蝕像が認められた.手術療法は二段階に分けて施行された.まず,前方要素の腫瘍切除および前方固定術が施行され,5カ月後,椎弓切除,脊柱管内腫瘍の切除,後側方固定術が施行された.後方手術後1年の現在,知覚,運動麻痺は改善せず,膀胱障害は増悪し,間欠的自己導尿を施行しているが,L4〜S1の脊柱再建の完成と,腰痛の消失をみた.本例のように骨破壊が高度な場合,脊柱再建を考慮にいれた計画的手術が必要である.
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