Japanese
English
論述
外傷性肩関節前方不安定症に対する二重CT関節造影
Double-contrast CT Arthrography for the Traumatic Anterior Shoulder Instability
鈴木 克憲
1
,
三浪 明男
1
,
末永 直樹
1
,
木村 長三
1
,
金田 清志
1
,
福田 公孝
2
,
高橋 修司
3
Katsunori Suzuki
1
1北海道大学医学部整形外科
2北海道社会保険総合病院整形外科
3札幌北楡病院
1Department of Orthopaedic Surgery, Hokkaido University School of Medicine
キーワード:
肩関節
,
shoulder joint
,
外傷性前方不安定症
,
traumatic anterior instability
,
脱臼
,
dislocation
,
亜脱臼
,
subluxation
,
二重CT関節造影
,
double-contrast CT arthrography
Keyword:
肩関節
,
shoulder joint
,
外傷性前方不安定症
,
traumatic anterior instability
,
脱臼
,
dislocation
,
亜脱臼
,
subluxation
,
二重CT関節造影
,
double-contrast CT arthrography
pp.1103-1106
発行日 1994年10月25日
Published Date 1994/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901466
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抄録:外傷性肩関節前方不安定症は,主として既往歴により,反復性脱臼と亜脱臼に分類されている.今回の目的は二重造影CT関節造影(以下,CTA)により,両者の病態を明らかにすることである.脱臼群は45例46肩,平均年齢は25歳,亜脱臼群は39例41肩,平均年齢は23歳であった.全例に対して,CTAを施行し,関節内病変を検討した.前下方関節上腕靱帯-関節唇複合体の破綻(Bankart lesion)をCTA画像上,関節唇の破綻としてとらえると,脱臼群においては,43例(93%),亜脱臼群では28例(68%)に前下方の関節唇損傷を認め,Bankart lesionの存在が考えられた.亜脱臼群の32%にはBankart lesionは認められなかった.外傷性前方不安定症の治療を考慮する時,脱臼,亜脱臼という現象をとらえるよりも,主病変を明らかにすることが重要であると考えられた.
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