臨床経験
長期間偽関節にみられた髄内釘折損の症例について
武部 恭一
1
,
梁 復興
1
,
水野 耕作
1
Kyoichi TAKEBE
1
1神戸大学医学部整形外科学教室
pp.1056-1061
発行日 1978年11月25日
Published Date 1978/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905808
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はじめに
長管骨の骨幹部骨折に対する髄内釘による固定法は優れた方法ではあるが,その合併症のひとつに髄内釘の屈曲や折損という問題がある.釘の屈曲は術後比較的早期に多く,折損は晩期に多いとされているが5),折損例の多くは材料の粗悪なことによるものあるいは疲労現象に基づくものと解釈されている4,5).
最近我々は長期間の偽関節例にみられた髄内釘折損の1例を経験し,再手術により骨癒合をみたのでこの症例を報告するとともに髄内釘折損の原因につき考察を加える.
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