発行日 2010年8月1日
Published Date 2010/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2010313581
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先天性偽関節症に対し、初期治療としてKirschner鋼線髄内釘固定術を行った症例8例8肢(男児4例、女児4例:手術時年齢1歳2ヵ月~8歳5ヵ月)を対象に、治療成績について後向き調査を行った。術後観察期間は5ヵ月~8年10ヵ月である。その結果、8肢中5肢で初期骨癒合を得た。術後合併症はKirschner鋼線刺入部の感染を1例認めた。また、骨癒合を得た症例のうち、2例で下腿前方彎曲が進行し、2例で骨癒合部に不十分な石灰化域の残存を認めた。再骨折例はなかった。以上より、比較的侵襲が少ないKirschner鋼線髄内釘固定術は、先天性偽関節症の初期治療として有用であると思われた。
©Nankodo Co., Ltd., 2010