臨床経験
マルファン症候群に合併した側彎の手術的矯正について
生越 英二
1
,
大谷 清
2
,
石名田 洋一
1
,
満足 駿一
2
Eiji OGOSHI
1
1国立埼玉病院整形外科
2国立療養所村山病院整形外科
pp.971-976
発行日 1978年10月25日
Published Date 1978/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905792
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はじめに
マルファン症候群に合併する脊柱側彎は,進行性でかつ早期から可撓性が低下し疼痛を伴い易く,その予後は不良とされている.従来より本側彎に対する手術的矯正は大方が悲観的であつた.それは本症が全身的結合織疾患で,心臓血管系に重篤な変化を来たすことが稀でなく,生命的予後が危惧されるためである.一方これら重篤合併症が除外できれば今日では積極的に側彎の手術的矯正を行なうべきとの意見も出されており,その報告がみられる.
われわれは最近本症に合併した高度脊柱側彎に対しDwyer手術により矯正を行なつた2例を経験したので報告する,
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