臨床経験
Kasabach-Merritt症候群—病的股関節脱臼を呈した症例
渡辺 正美
1
,
井沢 淑郎
1
,
亀下 喜久男
1
Masami WATANABE
1
1神奈川県立こども医療センター整形外科
pp.967-970
発行日 1978年10月25日
Published Date 1978/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905791
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血管腫は稀に血液凝固系の異常を伴う場合があり,1940年KasabachおよびMerritt1)が血小板減少症を合併した血管腫を初めて報告した.以来Kasabach-Merritt症候群,hemangioma-thrombocytopenia症候群,さらにhemangioma with disorder of coagulationなどの名称にて欧米では今日までに少なくとも80例以上の報告がなされている.本邦での報告は比較的少なく,小児科2),皮膚科3),放射線科4)等における報告がほとんどで,整形外科領域では,堺田5),工藤6)らの計3例にすぎない.
なお病的股関節脱臼を伴つた症例の報告は本症例が初めてと思われる,
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