特集 脊椎の炎症性疾患
当教室における脊椎カリエス例—特に術前診断を誤つた症例について
栗本 一孝
1
,
小野村 敏信
1
,
遠藤 紀
1
,
上出 茂夫
1
,
渡辺 寛
1
,
山本 定
1
,
高井 澄男
1
,
服部 良治
2
Kazutaka KURIMOTO
1
1大阪医科大学整形外科学教室
2高槻日赤病院整形外科
pp.347-353
発行日 1978年4月25日
Published Date 1978/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905698
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はじめに
脊椎カリエスは,近年の化学療法や予防医学の進歩に伴い,臨床上の頻度は減少しているが,脊椎疾患の診断の上ではなお重要な意義を有する疾患であることに変りは無い.
最近経験された症例においては,臨床所見や経過が必ずしも,典型的なあるいは古典的な病像を示さない場合があり,病像とくに初期像においては,原発性脊椎腫瘍や,転移性脊椎腫瘍との鑑別診断が困難な例が多いようである.
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