特集 脊椎の炎症性疾患
脊椎カリエスの診断に際して椎体のneedle biopsyの有用性とその限界について
小山 正信
1
,
服部 奨
1
,
早川 宏
1
,
河合 伸也
1
,
斉木 勝彦
1
,
東 良輝
1
,
礒部 輝雄
1
,
伊達 洋次郎
1
,
小田 裕胤
1
,
今釜 哲男
1
,
山口 芳英
1
,
繁冨 頼雄
1
,
井之川 義典
1
,
宮本 龍彦
1
,
開地 逸朗
2
,
平田 晴夫
3
,
森脇 宣允
4
,
重松 昭彦
5
Masanobu OYAMA
1
1山口大学医学部整形外科学教室
2鼓ケ浦整肢学園
3小倉記念病院整形外科
4愛媛労災病院整形外科
5宇部興産中央病院整形外科
pp.338-346
発行日 1978年4月25日
Published Date 1978/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905697
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整形外科領域において脊椎疾患患者の占める割合は決して少なくない.脊椎疾患の診断に際して,臨床症状と各種臨床検査,殊にX線検査が有力な補助診断法となつているが,常に確定診断ができるとは限らず,ある一定期間の経過を観察して決定される例も多々ある.病巣部を直接穿刺し病理組織学的検査,あるいは細菌検査ができれば診断の確定に有力な手がかりとなる.
私共が椎体生検を思いたつたのが昭和39年であり,当時外国文献が主で,本邦では棟方1)の報告をみるのみであつた.そこで,まず椎体生検の方法を確立するために,屍体(30体)で椎体周囲の臓器の位置的関係を調査し,その上で安全な穿刺方法を検索し,昭和40年より臨床応用し,現在まで約200余例に達したので,椎体生検に際して必要な解剖,方法,手技,適応,現在までの検査成果等および結核性脊椎炎の診断に関して記述する.
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