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脊椎カリエスとコルセツトに就て
石原 佑
1
1東京警察病院整形外科
pp.138-145
発行日 1948年4月20日
Published Date 1948/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407200310
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緒論
脊椎カリエスは整形外科領域に於て最も重要な疾患であつて,古來各方面の研究がなされて居るが,今日尚未解決の點が多々ある。昨年第19囘整形外科學會に於て發表した所の「脊椎カリエスの豫後判定に就て」は,上述未解決點の解明の努力の一端であつた。其他コルセツトの裝用の期間或はコルセツト除去の適應の問題等に就ても未だ明確な標準乃至根據が出來上つて居ない状態で,誠に物足りない感がする。此等の問題が解決せずして脊椎カリエス患者を取扱ふ事は誠に危險であるといはざるを得ない。
著者は年來脊椎カリエスに關し種々の觀點から諸問題を研究中であるが,今囘は脊椎カリエスの治療に不可分のコルセツトに就て特に其裝著期間,除去の時期等に關して,自ら經驗し得た諸點を述べたいと思ふ。
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