論述
下位頸椎リウマチによる脊髄症について
片岡 治
1
,
栗原 章
1
,
木村 浩
1
,
沢村 誠志
2
,
小林 勝
2
Osamu KATAOKA
1
1神戸大学医学部整形外科学教室
2兵庫県リハビリテーションセンター
pp.114-120
発行日 1978年2月25日
Published Date 1978/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905660
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まえがき
慢性関節リウマチ(以下RAと略す)の頸椎病変発生率は,古くは40%といわれ5,17),最近ではclassical RAとdefnite RAの80%に頸椎X線異常所見を認めた報告がある10).そして,これに伴う神経症状・所見および外科的治療法の報告が,occipito-atlanto-axial complexに関しては多いが,subaxial levelでの頸椎RA変化に伴う頸部脊髄症についての報告は欧米でも比較的少なく,日本では見当たらない.また,この問題は重要でないと示唆している研究者もある6,9,12,18).最近,それぞれ特殊な原因で発生したsubaxial levelでのRA頸椎による脊髄症の2例に,外科的治療を施行してかなりの効果与えたので,その概要与述べ,RA下位頸椎病変による頸部脊髄症の外科的治療の問題点につき論じたい.
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