論述
膝関節支持機構の複合損傷例に対する半腱様筋腱固定術
浅井 浩
1
,
立沢 喜和
2
,
堀 純市
2
,
織田 静信
2
,
村田 剛
2
Hiroshi ASAI
1
1近江八幡市民病院整形外科
2松下病院整形外科
pp.121-128
発行日 1978年2月25日
Published Date 1978/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905661
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
膝関節内側側副靱帯損傷に他の靱帯損傷や半月板損傷などを合併したいわゆる膝複合損傷は近年いよいよ増加の傾向にある.このような膝複合損傷では,内側側副靱帯単独損傷の場合と異なり一般に膝の機能的予後を推定することが難しい場合が多い.また損傷靱帯の解剖的修復が必ずしも膝の機能的修復に結びつかない点で,新鮮例でもその治療は困難とされている.われわれは,内側側副靱帯の再建法として半腱様筋腱固定術なる術式を考案し,1967年より主として陳旧症例に実施して良い成績を得ていることはすでに第48回日整会総会において報告した18).その後症例数を重ねるとともに,今回はそのうちより膝関節内骨折を含む複合損傷例をとり上げ,その手術成績について内側側副靱帯単独損傷例の場合と比較し検討を加えたので報告する.
Copyright © 1978, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.