臨床経験
神経血管圧迫症状を呈した胸鎖関節後方脱臼の1治験例
森本 敬三
1
,
長谷川 和治
1
,
近藤 正雄
2
Keizo MORIMOTO
1
1水俣市立病院附属湯乃児病院整形外科
2植木町立病院整形外科
pp.1110-1113
発行日 1977年11月25日
Published Date 1977/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905623
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はじめに
胸鎖関節脱臼は,近年の交通事故および労務災害の増加とともに,日常診療の中で時々遭遇する疾患である.通常鎖骨の胸骨に対する位置関係で(1)胸骨前脱臼,(2)胸骨上脱臼,(3)胸骨後脱臼の3つに分類3)されているようである.我々はその中でも甚だ稀であつて,直達外力により鎖骨内端が胸骨柄の後方に脱臼した,所謂,後脱臼により神経血管圧迫症状を呈した症例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する.
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