手術手技
吉野式膝人工関節—第一報:構造,手術手技,適応ならびに症例検討
小坂 弘道
1
,
内田 詔爾
1
,
吉野 槇一
1
Hiromichi KOSAKA
1
1都立墨東病院リウマチ科
pp.788-793
発行日 1977年8月25日
Published Date 1977/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905573
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はじめに
関節形成術の目的は疼痛除去,可動域拡大,ならびにADLの改善であり膝関節形成術は股関節形成術と同様に形成術の目的のなかで特に疼痛除去が強く要求される.我々は昭和51年12月現在,主に慢性関節リウマチ(RA)に対してtibial plateau prosthesis, Shiers type,Guepar type,Geomedic type,Yoshino type Iを62症例,79関節(一部変形性膝関節症(OA))に行つて来た(第1表).その結果はtibial plateau prosthesisは手術適応が狭くRAの活動性に成績が左右され易いこと,Shiers typeやGuepar typeは,metal particleによる関節炎,loosening,および感染などの合併症を生じた際そのsalvage operationが困難であること,そしてGeomedic typeは大腿膝蓋関節の疼痛および大きさの問題があることなどからYoshino type Iを製作し施行して来たが更に検討を加え,左右のthrust,脛骨部のsinkingなどの問題を考えYoshino type IIを製作したので,その構造,手術手技,適応ならびに手術症例を報告したい.
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