臨床経験
Geomedic型改良人工膝関節について—構造ならびに手術手技を中心に
吉野 愼一
1
,
小坂 弘道
1
,
阿部 光俊
2
Shinichi YOSHINO
1
1都立墨東病院リウマチ科
2帝京大学医学部整形外科学教室
pp.711-718
発行日 1975年8月25日
Published Date 1975/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905227
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
慢性関節リウマチ(RA)における関節形成術の目的は,疼痛除去,可動域拡大ならびにADL(Activities of Daily Living)の改善であり,膝関節形成術は股関節形成術同様に,形成術の目的のなかで特に疼痛除去が強く要求される.疼痛除去とADLの改善は表裏一体をなしており,疼痛が除去されれば,ADLの改善も認められる.しかし可動域が拡大してもADLは必ずしも改善するとは,いえない.
膝関節は,伸展,屈曲,これに捻り,辷り等の複雑な動きが加わるので,0°〜90°以上の可動域を求めるより,疼痛除去に焦点を合わせて人工関節を試作するか,または改良した方がよいと考えた.
Copyright © 1975, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.