臨床経験
腰椎後側方固定術の成績と適応について
田島 直也
1
,
皆川 敦
1
,
河合 尚志
1
,
田口 厚
2
,
菅 尚義
2
,
三原 和夫
3
,
保野 浩之
3
Naoya TAJIMA
1
1長崎大学医学部整形外科学教室
2長崎原爆病院
3長崎労災病院
pp.602-608
発行日 1977年6月25日
Published Date 1977/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905543
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
脊椎固定術は主に前方侵入路と後方侵入路に2大別される.歴史的には後方侵入が早く1911年のAlbeeに始まり,Hibbs,Henle,Bosworth,本邦では光安,西,河野その他多くの発表がみられる.後方侵入の椎体固定法は1953年Clowardの報告があり,最近,山口らの発表がみられる.一方前方侵入法は,1948年のLaneをはじめ,Harmon,Hodgson,鈴木,岩原,井上,中野をはじめ,多くの優秀な成績が報告されている.ここ10数年の脊椎固定術の成績は手術法の難易,侵襲度の大小が術式によつてあるにせよ,ほぼ優秀でいずれも甲乙つけ難く,術者の習熟された方法が選択されることが多い.
私達は昭和46年以降,主に腰椎後側方固定を行ない,現在まで200余例に達した.昭和50年10月の時点で術後2年以上経過し,かつ直接検診できた96症例,136椎間につき,その成績を発表し,さらに本法の適応について述べる.
Copyright © 1977, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.