特集 不安定腰椎(第18回日本脊椎外科研究会より)
座長総括
「Ⅶ.後側方固定術」
竹光 義治
1
Yoshiharu Takemitsu
1
1旭川医科大学整形外科学教室
pp.363-365
発行日 1990年4月25日
Published Date 1990/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900067
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
後側方固定術(以下PLF)は不安定腰椎疾患に対する手術的治療の中で主流をなすものである,本法は,手技も簡単で,除圧範囲に関係なく行うことができ,癒合率も高く,隣接椎間の変性促進も少ないとされている.果たしてそうであろうか.癒合率向上のコツは何か.このセッションでは,本法の適応,成績instrumentation(instr.)の要否,成績等について論じられた.
42―木下(信州大)は,1970隼以降,腰椎分離辷り症20例に対し,PLF 11例,前方固定術(ASF)8例を行った結果,ASFは殊に辷り高度例では完全固定が困難で,神経除圧ができないことより,根障害が遺残し成績はよくなかったのに対し,PLF群では辷り度の大きい例での神経根障害例でも直視下に対応でき,好成績であった,と報告した.本発表に対し,平林は,演者が行ったASFの成績不良の原因はASFそのものの欠点ではなく,癒合不全を来したためで,再度ASFを行い成功すれば全治した筈,とコメントした.
Copyright © 1990, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.