Japanese
English
論述
腰椎変性すべり症における腰椎矢状面バランスと後側方固定術の成績
Sagittal Balance of the Lumbar Spine Influences Clinical Outcomes of Posterolateral Fusion for Degenerative Lumbar Spondyiolisthesis
川上 守
1
,
玉置 哲也
1
,
安藤 宗治
1
,
山田 宏
1
,
吉田 宗人
2
,
岩﨑 博
3
Mamoru Kawakami
1
1和歌山県立医科大学整形外科
2和歌山県立医科大学リハビリテーション科
3野上厚生病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Wakayama Medical College
キーワード:
degenerative lumbar spondylolisthesis
,
腰椎変性すべり症
,
lumbar sagittal balance
,
腰仙椎矢状面バランス
,
posterolateral fusion
,
後側固定術
Keyword:
degenerative lumbar spondylolisthesis
,
腰椎変性すべり症
,
lumbar sagittal balance
,
腰仙椎矢状面バランス
,
posterolateral fusion
,
後側固定術
pp.21-26
発行日 2001年1月25日
Published Date 2001/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903176
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:椎間不安定性を有する腰椎変性すべり症に対し後方除圧術と後側方固定術を行った47例の手術成績(平均経過観察期間3.3年)を調査し,L1 plumb lineであるL1軸仙椎間距離(LASD)を指標にした腰椎矢状面バランスとの関係を検討した.LASD 35mm以上の症例の改善率は平均44.9%で,35mm未満の症例の62.4%より低い傾向にあった.調査時の固定椎間の前弯角は改善率と正の相関を示した.LASD 35mm以上でin situ fusionの症例の改善率は28.4%と不良で,残存腰痛も高度であった.LASD 35mm以上でも椎間すべりの整復が得られていた症例では改善率が63.7%で,固定椎間の前弯位も獲得され,LASD 35mm未満の症例と差はなかった.したがって,腰椎変性すべり症に対して後側方固定術を選択する場合には,LASD 35mm以上の症例では積極的な内固定併用による椎間すべりの整復が成績向上に有用である.
Copyright © 2001, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.