特集 胸椎部ミエロパチー
胸椎症性脊髄症の診断と治療
中山 喬司
1
,
平林 洌
1
Takashi NAKAYAMA
1
,
Kiyoshi HIRABARASHI
1
1慶応義塾大学医学部整形外科学教室
pp.395-400
発行日 1977年4月25日
Published Date 1977/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905518
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はじめに
近時,胸椎部における脊柱の変形性変化に起因した脊髄症が注目され,その報告例も漸次増加しているが,われわれも第3回脊椎外科研究会に報告したとおり1),その病因,病態については,なお不明なところが少なくない.
臨床的にも胸椎部であるために明瞭なX線所見が得にくく,そのために頸椎症性脊髄症に比べて本症の確定診断および高位診断がむずかしいことや,初診時,すでに脊髄麻痺の程度が強いものが多いために手術効果も十分でなかつたりなど,診断,治療上の問題点が少なくない.
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