論述
大腿骨頸部骨折に対するAO海綿骨スクリューによる骨癒合法
熊野 潔
1
,
滝川 一興
2
,
田北 文雄
3
Kiyoshi KUMANO
1
1虎の門病院整形外科
2滝川病院整形外科
3湯河原厚生年金病院整形外科
pp.1028-1032
発行日 1976年11月25日
Published Date 1976/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905430
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はじめに
大腿骨頸部内側骨折の治療法は種々あるがnonunionの率が高いことと,骨癒合を得てもさらに骨頭壊死の合併症があることから,いまだ満足すべきものがない.従つて人工骨頭置換術を第一選択とする傾向が強いが4),近年内固定法の改良により本骨折を積極的に骨癒合に導く治療法が再び注目されている6,7).われわれは昭和46年7月に70歳の老人の内側骨折にAO海綿骨スクリューを用いて骨癒合を得てから頸部内側骨折に対しては,まず徒手整復を行つてAO海綿骨スクリューで内固定する治療法を第一選択として行つてきた.その連続的な20症例の検討をここに報告したい.
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