論述
Degenerative spondylolisthesisに対する前方固定術の術後長期成績について
大塚 嘉則
1
Yoshinori OHTSUKA
1
1千葉大学医学部整形外科学教室
pp.1003-1013
発行日 1976年11月25日
Published Date 1976/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905427
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はじめに
Degenerative spondylolisthesis(Newman, group IV)はspondylolisthesisの中でも特に神経症状を呈することが多く,その手術的治療法に関しても未だ多くの問題を残している.さらに近年lumbar spinal canal stenosisの概念とともに本症はsecondary lumbar spinal canal stenosisの一型として再び注目をあびるようになり,その結果後方除圧手術が多く主張される傾向にある.
しかし本症においては椎間関節の関節症性の変化と同時に高度の椎間板変性が存在するのが常であり,これが辷り発生の重要な一因となるものと考えられることから,われわれは本症を椎間板の病的変化にもとつく疾患,すなわち"椎間板症"としてとらえ,これに対し前方固定を主とした治療を行なつてきた.
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