論述
高位脱臼性(先天股脱)股関節症に対する人工股関節の適用
木下 勇
1
,
兵頭 俊興
1
,
森 舜次
1
,
山下 恭範
1
,
湊 省
1
,
大久保 英朋
1
,
久貝 厳
1
Isamu KINOSHITA
1
1徳島大学医学部整形外科学教室
pp.1014-1018
発行日 1976年11月25日
Published Date 1976/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905428
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はじめに
本邦における股関節症は,先天性股関節脱臼ないし臼蓋形成不全に由来するいわゆる脱臼性股関節症が多い.われわれの人工股関節適用例101関節のうちでも40関節がこれら二次性股関節症で,その内訳は第1表に示すごとく最も高い比率を占めていた.
この二次性股関節症のなかでも高位脱臼例に対する人工股関節の適用には従来種々論議のあるところである.最近われわれは高位脱臼例3例5関節に対し人工股関節全置換術を施行しほぼ満足すべき結果を得たのでこれら症例を呈示し,われわれの知見について報告する.
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