特集 腰部脊柱管狭窄の諸問題
腰部peridurographyによる腰部脊椎管について
藤沢 洋一
1
,
坪井 誠司
1
,
原田 征行
1
,
東野 修治
1
Yoichi FUJISAWA
1
1弘前大学医学部整形外科学教室
pp.694-700
発行日 1976年8月25日
Published Date 1976/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905382
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はじめに
1954年Verbiest4)が馬尾神経の圧迫を伴つた腰部脊椎管狭窄症7例を初めて発表して以来,その存在が知られるようになり,1968年Jones1)らの狭窄の判定法や,Schatzker3)らの病態分類の発表によりその認識は高まつてきた.本邦では1970年若松12),山田13)の報告を初めとし最近増加の傾向にある.その病因は種々あげられまた病態の分類も行なわれているが,その原因の如何を問わず形態的には硬膜外腔の狭少した状態であり,peridurography(以下periduroという)により硬膜外腔の形態を把握することは有意義と考える.われわれは腰椎部のperiduro,ならびにその回転横断撮影法を用いて腰部脊椎管の広さと形態につき検討し若干の知見を得たのでここに報告し,腰部脊椎管狭窄症(以下狭窄症という)における回転横断撮影法の診断的意義についても述べてみたい.
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