特集 腰部脊柱管狭窄の諸問題
腰部脊椎管狭窄の病態—とくに馬尾神経の所見について
三河 義弘
1
,
黒田 宏
1
,
藤原 郁郎
1
,
岩本 政仁
1
,
小堀 真
1
,
秦 公平
1
,
森竹 財三
1
Yoshihiro MIKAWA
1
1倉敷中央病院整形外科
pp.701-707
発行日 1976年8月25日
Published Date 1976/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905383
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はじめに
腰部脊椎管狭窄は,種々の原因による脊椎管の狭窄というclinical entityとして捉えられている.1913年にElsbergが黄靱帯肥厚による馬尾神経の圧迫について初めて報告して以来,Verbiestに代表される幾多の研究者が,脊椎管狭窄の病因,病態について論及して来た.しかし,その症状発現に重要な役割を演ずると考えられる馬尾神経の病態についての知見には乏しい現況にある.今回われわれは,本症の手術時に馬尾神経を検策し,一部の症例ではmicrosurgicalにも調べる機会を得たので,その所見について若干の文献的考察を加えて報告する.
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