学会印象記
ロンドンでの関節軟骨シンポジウムに出席して
井上 一
1
Hajime INOUE
1
1岡山大学医学部整形外科学教室
pp.340-343
発行日 1975年4月25日
Published Date 1975/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905167
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最近,関節軟骨への関心が高まりつつあるが,今秋ロンドンで開かれた関節軟骨シンポジウムに出席の機会があり,この分野の最近の研究の動向を知ることができたので,概略を報告して参考に供したい.
英国では,1700年代のW. Hunter頃から関節軟骨に関心がもたれており,これは痛風を始め他の関節疾患を含め早くから社会的背景が広かつたこともあろうが,この国は近年形態,組織化学,生化学あるいはbiomechanicsなどいずれをとつても関節軟骨の研究は,非常にレベルが高い.また,いくつかの研究グループによるユニークな研究は,他に類をみない.こうした基盤から,今回のシンポがロンドンで開かれることになつた.12力国約130名の出席者で,わが国からも私共8名が出席した.
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