カラーシリーズ 整形外科手術・8
腰椎侵襲法 1.上位腰椎
池田 亀夫
1
1慶応義塾大学整形外科
pp.204-207
発行日 1975年3月25日
Published Date 1975/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905146
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胸腰移行部に対しては高さに応じて適宜必要な下位肋骨切除術に腹壁斜切開法を合併して侵襲する(第1図).第12胸椎ないし第1腰椎に対しては第11肋骨,第2,第3腰椎に対しては第12肋骨に沿い仙棘筋外縁に始まる皮切をおく,肋骨先端にて切開を外斜腹筋線維方向へ向け,臍と恥骨結合とのほぼ中央に至る.下位腰椎の展開を必要とするときは切開下端を腸骨前上棘方向へ向ける.腹壁筋,腹横筋膜を切離し,腎周囲の脂肪塊を指標として腹膜を鈍的に剥離し,後腹膜腔へ達する.第11または第12肋骨切除し,その横隔膜付着部剥離後,胸膜とともに上方へ排し,開創する(第2図).
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