論述
軟骨内骨化における酸性ムコ多糖の組織化学,生化学的研究
中川 正
1
,
安原 徳政
1
,
野上 宏
2
,
寺島 洋治
2
,
揖野 学而
1
,
岩田 久
1
,
中川 正美
1
,
森谷 光夫
1
Masashi NAKAGAWA
1
1名古屋大学医学部整形外科学教室
2愛知県コロニー発達障害研究所発生学部門
pp.296-307
発行日 1974年4月25日
Published Date 1974/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904974
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はじめに
哺乳類の骨の成長様式としては一度軟骨を通つてから骨化する軟骨内骨化と,軟骨を経ないで直接骨化する結合織性骨化(または膜様骨化)の二種類の異つた過程があり,頭蓋骨,顔面骨,下顎骨および鎖骨の一部は後者に属し,長管骨,脊椎などは前者に属している.
比較発生学上では結合織性骨化の方が古い骨化様式であり,5億年前に存在し,現在の脊椎動物すべての起源と考えられている甲胃魚はこの結合織性骨化による外骨格をもつている.軟骨内骨化は脊椎動物の中でもやや進化した硬骨魚類以上になつてはじめて認められる,さらに二次性骨端核が出現するのは像頭属以後であるといわれている22,36,62).
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