Japanese
English
原著
アミロイドおよび酸性ムコ多糖が沈着した有棘細胞癌
Squamous Cell Carcinoma with Deposition of Amyloid and Acid Mucopolysaccharides
佐伯 誠
1
,
小玉 肇
1
Makoto SAEKI
1
,
Hajime KODAMA
1
1岡山大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Okayama University Medical School
pp.285-288
発行日 1984年3月1日
Published Date 1984/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203013
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腫瘍周辺の表皮直下乳頭層に多量のアミロイドが沈着し,腫瘍周囲の結合織に酸性ムコ多糖が,また腫瘍巣の細胞質内にアルシアン青陽性物質が沈着している有棘細胞癌の1例を報告した.さらに有棘細胞癌の教室例における酸性ムコ多糖の沈着について検討した結果,多くの症例(38例中25例)で腫瘍周辺の結合織に酸性ムコ多糖が沈着し,特に浸潤性に増殖している部位に多かった.また増殖している腫瘍細胞巣内の一部の細胞質内にアルシアン青陽性物質の沈着を認めた症例がかなり認められた(38例中9例).アミロイド沈着を認めた例は少なく(38例中2例),その沈着量は少量であった.
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