視座
歩行研究の進歩におもう
鈴木 良平
1
1長崎大学医学部整形外科学教室
pp.191
発行日 1973年3月25日
Published Date 1973/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904809
- 有料閲覧
- 文献概要
最近歩行の分析が各方面で行なわれるようになり,著しい成果をあげつつあるのは喜ばしいことである.整形外科,とくに下肢の疾患を取り扱う場合には,歩行の研究は必要欠くべからざるものであることは勿論である.
歩行に関する科学的研究がいつごろから始められたか詳らかでないが,1680年Borelliはすでに,De motu animaliumという書物を著し,この中であらゆる運動の研究を記載したといわれる.約2世紀おくれてMareyはchronophotographieなる方法を用いて,はじめて歩行を研究し,これが現代の映画技術を用いての研究の端初を開いたという.
Copyright © 1973, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.