シンポジウム 乳幼児先天股脱の手術療法
先天股脱における腸腰筋の意義とその移行術
浜田 博朗
1
,
吉岡 康裕
1
,
下村 裕
1
,
広島 和夫
1
,
市岡 侔
1
,
高瀬 忠
1
Hiroaki HAMADA
1
1大阪大学医学部整形外科学教室
pp.139-147
発行日 1973年2月25日
Published Date 1973/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904803
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はじめに
Pavlik(1958)の提唱したRiemenbügelの普及により,本邦における先天股脱の治療体系は大きな変革をとげ,その治療成績は飛躍的に向上した.Riemenbügelによつても整復されない症例に対しては,over-head tractionを中心とする保存療法が試みられ,その不成功例に対しては観血的整復術が行なわれる。
手術療法についてみると,はじめ単なる関節切開と臼内への骨頭整復,すなわち単純な観血的整復術が試みられたが,症例経験が積まれるにしたがつてそれのみをもつてしては不十分であるとして,種々の手術的整復が諸家によつて提唱されるにいたつた.
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