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シンポジウム 先天性股関節脱臼に対する牽引療法―その方法と後療法を具体的に
先天股脱に対する牽引療法―その意義と我々のoverhead traction法
The Significance of Traction-therapy for Congenital Dislocation of the Hip and Our Modified Overhead Traction for Sever Congenital Dislocation of the Hip
山田 順亮
1
,
伊藤 茂彦
1
,
山田 義典
1
,
高士 昌三
1
,
鎌田 浩幸
1
Yoshiaki Yamada
1
1社会保険中京病院整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Chukyo Hospital
キーワード:
先天性股関節脱臼
,
congenital dislocation of the hip
,
牽引療法
,
traction-therapy for CDH
,
オーバーヘッドトラクション
,
overhead traction
,
リーメンビューゲル
,
Pavlik harness
Keyword:
先天性股関節脱臼
,
congenital dislocation of the hip
,
牽引療法
,
traction-therapy for CDH
,
オーバーヘッドトラクション
,
overhead traction
,
リーメンビューゲル
,
Pavlik harness
pp.605-612
発行日 1991年5月25日
Published Date 1991/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900348
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抄録:近年わが国の先天股脱はRB単独では処理し得ぬ難治例の占める比率が高くなりつつあり,それらの症例への対応のひとつとして牽引療法をとりあげた.牽引療法は先天股脱の関節包外整復障害因子を除去することにその意義があり,難治例にはまず第1義的に選択すべき方法であると考える.
次に筆者が考案したOHT法について紹介した.この方法の特徴は,通常のOHT法のコースによって完全開排位となったところで牽引の重錘の重さを一気に0.5kg以下として児の膝関節の屈伸がある程度可能な状態として10日間ほど経過させ自然整復に導くというものである.結果はRB不成功例でも60%に自然整復が得られ,観血的整復術を要した例は25%のみであった、予後調査では大腿骨骨頭は87%が満足すべき状態であり,不可は1例もなかった.しかし臼蓋に対しては後になんらかの補正手術が必要となった例が,RB順調群よりも明らかに多かった.
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