論述
Functional Long Leg Brace(U. C. L. A.)の経験
村田 秀雄
1
,
沢村 誠志
1
,
中島 咲哉
1
,
郷田 英機
1
Hideo MURATA
1
1兵庫県リハビリテーションセンター整形外科
pp.43-51
発行日 1973年1月25日
Published Date 1973/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904791
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はじめに
弛緩性麻痺により一側下肢の支持性が失われた場合,歩行の手段として膝固定装置付の長下肢装具が普通用いられている.この装具は安定性の獲得には優れているが,歩容が不自然であり,立ち坐りに際し固定装置を操作するわずらわしさがある.一方大腿義足でも同様に,以前は膝固定式が常用されていたが吸着式ソケットの普及と共に我が国でも膝遊動歩行が一般化しつつある.この膝遊動歩行が単に歩容の面のみでなく,エネルギー消費の面でも優れていることは周知の通りである.1956年来U. C. L. A.では大腿義足歩行の原理を応用して膝固定をすることなく安定した歩行が得られる長下肢装具の開発が進められ,1963年にFunctional long leg brace(U. C. L. A.)として発表された1).私達はこの装具を9名の患者に試み好結果を得たのでその経験を報告する.
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