臨床経験
Ehlers-Danlos症候群の1例
檜山 建宇
1
,
井上 昌二
1
,
佐々木 佳郎
2
Kenu HIYAMA
1
,
Shoji INOUE
1
,
Yoshio SASAKI
2
1平塚共済病院整形外科
2横浜市立大学医学部第2病理学教室
pp.584-591
発行日 1972年7月25日
Published Date 1972/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904715
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はじめに
Ehlers-Danlos症候群は,1901年Ehlers,1908年Danlosにより発表された皮膚の過弾力性,関節の過可動性,皮下出血,皮膚の軟属腫に似た偽腫瘍などを合併する中胚葉性組織の先天性発育不全にもとづく一連の症候群であり,1936年,Roncheseは本症候群のうち,1)皮膚,血管の脆弱性,2)皮膚の過弾力性,3)関節の過可動性を挙げ,これらを3症候とした.
最近,われわれはRoncheseの3症候をそなえ,幾つかの骨関節の変形を合併した本症候群の1例を経験したので,その臨床経過,光学顕微鏡的所見,電子顕微鏡的所見などについて文献的考察を加えて報告する.
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