筋組織病理図譜・7
多発性筋炎
桜井 実
1
,
三浦 幸雄
2
1東北大整形外科
2東北大第2内科
pp.536
発行日 1972年7月25日
Published Date 1972/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904709
- 有料閲覧
- 文献概要
筋力低下,四肢筋の運動痛,圧痛があり,筋萎縮が比較的急速に進行する場合,上記疾患が疑われる.初期に発熱を伴うこともある.
ここに提示する症例は3ヵ月前から発症した27歳の女性で,臨床的にはるいそう著しく殿部の筋痛を訴え筋力も低下し握力は左右とも1.0kgしかない.EMGで上腕二頭筋,前脛骨筋において低電位,干渉波が見られる.CPK, 1315,Aldolase, 59,LDH, 2430,GOT, 79単位といずれも上昇しており,進行性筋dystrophyとの鑑別が必要となつたが,赤沈値1時間71,2時間107mm,γ-globulin28.9%と炎症の存在が疑われた.
Copyright © 1972, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.