シンポジウム 脊髄損傷
脊髄損傷の初期治療
玉井 達二
1
1熊本大学医学部整形外科学教室
pp.23-28
発行日 1967年1月25日
Published Date 1967/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904176
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はしがき
脊髄損傷は我々整形外科医にとつて,重大なる疾患である.あるものは直ちに生命を失い,あるものは非常な努力によつて治療を行なつたとしても,合併症のために死に到り,またあるものは重大な機能障害を残すのである.
脊髄損傷(以下脊損)患者の治療を行なう場合には,色々な難問に遭遇するが,我々はその一つ一つを忠実に解決して行かなければならない.この道は患者の一生を通じて続く長い道で,この道を険しい上にも険しくするか,比較的容易にするかは,初期治療の良否に掛つているといつても過言ではなく,初期治療はまた脊損の予後をも大きく左右する.
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