論述
脳血管障害の病態および予後を規定する諸因子—臨床的および病理学的考察
亀山 正邦
1
Masakuni KAMEYAMA
1
1浴風会病院
pp.840-846
発行日 1969年11月25日
Published Date 1969/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904148
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はじめに
脳血管障害(CVAと略)例では,いつたん急性期を経過しえても,その原因となつた血管病変,高血圧などは,いぜんとして存続している.したがつて,常に再発の危険にさらされている.CVAの治療の中で,rehabilitationはもつとも重要なもののひとつであるが,rehabilitationの実施そのものの中にも,このようなCVA再発のriskがひそんでいる.一方,CVA後遺症の経過と予後には,治療の適不適のみならず,個人差が関係する面も少なくない.
この論文は,CVAの予後を規定する諸因子のうち,年齢,血圧,脳の病巣部位および錐体交叉のvariationの問題を,臨床と病理の面から解明することを目的としている.
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