論述
若年性関節リウマチの病態
塚本 行男
1
,
山本 真
1
,
佐竹 孝之
1
,
星野 鉄士
1
,
喜多 正鎮
1
,
桑野 茂
1
Yukio TSUKAMOTO
1
1九州大学医学部整形外科学教室
pp.847-855
発行日 1969年11月25日
Published Date 1969/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904149
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幼少年期に起こる関節リウマチが,若年性関節リウマチ,あるいはStill病と呼ばれて成人慢性関節リウマチと区別される理由は単に発症期の差異ではなく,若年性関節リウマチには成人とは異なつた病像が多々含まれ,また成人よりはるかに多彩な病像を示すためである.
その病像の多彩さは,成人慢性関節リウマチの診断が定型的な場合には極めて容易であり,困難な場合にも主として結合織病相互間の鑑別が問題であるのに,若年性関節リウマチでは,重篤な感染性疾患と混同される危険性を含む一方,単なる外傷性関節炎として看過される可能性をも含んでいる.すなわち若年性関節リウマチの診断は少なくともその発症早期には困難な点が少なくない.
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